先日、金継ぎ(金繕い)のワークショップに参加してきました。
参加したのは3月なので時間が経ってしまいましたが今更ながらメモ書きしておきます。
金継ぎに興味を持ったのは、祖母から貰った蓋付き小鉢があまりにも可愛くて、こっちゃんが興味を持って戸棚から出したら、手を滑らせて落として割ってしまったから。
パカーンとキレイに割れたので、どの接着剤なら食器に使えるのかがわからず漆なら安心だろうと金継ぎにたどり着きました。
直したのはこちらの器。
取っ手部分がコアラの形をしていて、しかも釉薬のかかり具合で、コアラが困り顔をしている、なんとも可愛い小鉢です。
我が家では佃煮や梅干しを入れる器として使っています。捨てるのはもったいなさ過ぎる。
今回は荻窪の文学カフェ「6次元」で開催される金継ぎワークショップに参加しました。村上春樹さんが好きな方ならよくご存知のあのカフェです。
講師は中村さんご本人。土器から茶器まで様々に深い造詣をお持ちです。
今回参加したのは簡易金繕いのワークショップでは、
・アロンアルファ
・陶器用パテ
・サンドペーパー
・新漆
・銀(&真鍮)粉
を使って短時間に修復をしました。
本漆を使う場合は塗りと乾燥を繰り返すので何日も要します。
手順は
- マスキングテープで食器を元の形に戻す
パズルのピースのように壊れたパーツを貼り合わせていきます。 - 貼り合わせる順番を考えながらアロンアルファで接着していきます。
順番を考えないとくっつけられないパーツが出てくる場合があり後で後悔します。
ちなみにアロンアルファは唯一食器に使っても大丈夫な接着剤だそうです! - パテで隙間を埋める
陶器用AB剤パテを混ぜ合わせて、隙間を埋めていきます。あくまでも埋める感じで盛り上がらないように詰めていきます。 - サンドペーパーをかける
はみ出してしまったパテをサンドペーパーを使って平らにします。水を付けながら作業すると良いらしいです。 - 漆を施していく
今回は金だと主張しすぎてしまうかとおもい、銀と真鍮と新漆を混ぜてプラチナ色で仕上げました。
食器の裏表両方に、先端を斜めにカットした木の棒(ジェルネイルで使うオレンジウッドスティックみたいなものや、竹串でも代用できそう)で、塗ると言うよりは「置く」感じで線を入れていきます。
全部で所要時間2時間くらいで壊れた食器が生まれ変わりました!
前は前で気に入っていましたが、
割れたところに新しい「景色」が生まれて、さらにパワーアップした感じです。
先生曰く「何度でも直せるし、直すごとに新しい景色が加わるんですよ。気軽に使ってどんどん直してください」とのこと。
透明のガラスと、粉々になってしまった食器は直すのにとても技術が要るそうですが、割れや欠け程度なら1度習えば次から自分で直せそうです。
「壊れたら嫌だな」という気持ちだったのが、
「直せばいいんだね」という気持ちに変わりました。
直せると思うと愛着も使用頻度も増します。
なお、金繕いには金属の粉を使用しているので、電子レンジは使えません。高温になる食洗機も避けた方が良いとのことです。
直った器はこちら☆

元からの柄に加え、プラチナ色の新しい景色がステキです。
食品を入れるので、内側にも漆でコーティングしています。

裏側はこんな感じになっています。
これさえ覚えれば小さな子供がいる家でも気兼ねなく焼き物の食器が使えます!
焼き物だけじゃなく、
プラや木材でも応用が出来そうなので、
ちょっとした接着修理なら金繕いでリメイク出来ますね!
楽しみが増えました♪
子供が大きくなって一緒に修理したら楽しそう。
使い捨てじゃない生活、楽しんで行こうと思います☆